顎関節症への新たな取り組み②

皆さま、こんにちは。

普段、友達と話している時も、顎が痛い、口が開きにくいという話をよく聞きます。

私も、学生時代、口が開きにくくなり、大学病院の先生に診てもらっていたことがあります。

口が開きにくくなったり、痛みが出るのはどうしてでしょうか?

噛み合わせが悪いから?

歯ぎしりをするから? ・・・

朝、起きた時顎がだるい、なんだか、重苦しい。

私も、夜中にくいしばったり、歯ぎしりをしているからかと思っていました。

では、本当に、

朝起きた時の顎のだるさや痛みは、歯ぎしりに由来する症状なのか?
最新の顎関節症とブラキシズム(歯ぎしりやくいしばりなど)のとらえ方

について書いてみますね。

ある研究によると、53名の顎関節症患者のうち、75%に当たる40名が「自分はブラキシズムをしている」と思っていたが、睡眠時ブラキシズムの測定をしてみると、その40名のうちのわずか7名の患者しか実際にブラキシズムをしていなかったことが明らかとなりました。

また、筋疲労を起こす疲労物質として長い間信じられてきた

乳酸と水素イオンは、

運動終了後60分後には全てが消費されることが研究で明らかとなりました。

えっ! 乳酸が溜まって、翌日も筋肉痛が残っていたりするのではないのですか?  

と、びっくりされる方もいらっしゃるでしょう。

私も、運動後、翌日もその翌日も残る疲労感、筋肉痛は乳酸の仕業だと思っていました(^^)

では、起床時の痛みやだるさの原因は?

1つには絞れませんが、原因の1つに

筋膜性疼痛

が考えられるようになってきました。

筋膜性疼痛は、抹消の血流障害(低酸素状態)、成長因子の発痛作用、交感神経系の過敏化などが関係して生じる深部痛・放散痛を特徴とする病態です。 触診(触ってみる)、圧痛(押してみる)検査に過敏となり、圧痛検査と同時に遠隔部にに関連痛が生じることがあるという特徴を持っています。

では、顎関節症の症状がある方に、どのように治療をしていくか?

今までの治療も選択肢に入れながら、侵襲がほとんどない治療(歯を削ったり、被せ物を入れて、噛み合わせを変えたりではなく)を選択肢に入れるようになっています。

安静第一主義の時代から、ストレッチやマッサージなどの理学療法を積極的に行う方法です。

わらび歯科医院では、痛み、症状をお聞きした上で、この治療が最適だと思われた場合、

セルフケア=オロフェイシャルリリース(ストレッチ・日常生活の改善)

にて、自己メインテナンスをしてもらいながら、

マイクロストレッチ療法

にて治療いたします。

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この治療法は、最新の治療法のため、歯科医院でマッサージ?と思われる方もいらっしゃると思います。

実際に、口が開きにくい、痛い・・・。と来院してくださった患者さんに、セルフケアの説明をしながら、触ることで、帰られる時には痛みが軽減したり、開きやすくなって帰られる方もいらっしゃいます。

症状の改善は、個人差があるかと思いますが、

噛み合わせを変えるために、削ったり、かぶせたりする前のファーストチョイスの治療法として、最適だと私は考えています。

また、まだ症状は出ていないけど、予防にもなるストレッチ。

もし、ご興味がありましたら、相談してください。

こちらの治療は、副院長が担当しております。

参考;Kronifli T, Bellinger K, et al,:Sleep disorders in temporomandibular joint disorders,Sleep Bio Rhythms, 5(1):A190,2007

 

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